2010年03月27日

横山くん『エダニク』受賞

デザインをリニューアルして、ブログ再開。

もう去年の2月のことになるが、真夏の會(まなつのかい)で『エダニク』というお芝居の演出をやらせてもらった。
「真夏の會」というは、むかしクロムモリブデンにいた夏くんと、水の会の原真くんと、女優の富永茜ちゃんの3人の役者で作った演劇プロデュースユニットで、毎回、ちょっと意外な組み合わせの作家と演出家を呼んできて、気に入った役者と一緒にお芝居を作ろうという趣向らしい。
『エダニク』はその第一回目の公演で、作家として売込隊ビームの横山拓也くん、演出として私、上田一軒にお声がかかった。

まあ、売込隊ビームのことも横山くんのことも昔からよく知ってるけど、意外と言えば意外な組み合わせかもしれない。(横山くんは、知り合う前からスクエアの公演を第1回公演以来、ファンのように全公演観に来てくれてたらしい。途中まで。なんかうれしいが、これもなんか意外)

出演は、夏、原真と、The Stone Ageの緒方晋の3人。
男3人の芝居。
役者は3人とも、すごくいいし、台本もとってもよく書けてて、おもしろい。
演出担当の自分としては、実のところ結構なプレッシャーを感じた公演だったが、これが実に高評価で、なんとか仕事を果たせたと胸をなでおろした。
ま、みんな脚本と役者大賞賛で、演出を褒めてくれる人はあんまりいなかったけど。
などと、愚痴っていたら、周りのみんなが褒めてくれた。
めんどくさい演出家だ。

それはさておき、去年の暮れあたり、「そろそろ、真夏の會も第2回目やるのかな。次はどういう組み合わせでやるのかな」と楽しみにしてた頃、横山くんが真夏の會に書き下ろした戯曲『エダニク』が、劇作家協会新人戯曲賞を受賞した。
たいへんめでたい。
審査員のマキノノゾミさんは、この戯曲を100点満点と絶賛したそうだ。
たいへん喜ばしい。
横山くん、おめでとう。

というわけで、さあお祝いをしようということで、なかなかみんなのスケジュールが合わなかったんだけど、先日やっと、真夏の會のメンバーとお祝いをした。
横山くんに、みんなでふぐ料理屋さんに連れてってもらった。
みんなで横山くんに、ご馳走になった。
・・・なんか、おかしい。
普通、横山くんを招待して・・・となるところだが、「いえいえ賞金ももらいましたので、僕の方こそ皆さんに感謝です」と言う横山くん。気前がいい横山くん。横山くんは、とてもいい奴だ。
というか、自分はいつまでたっても情けない先輩だ。

それはさておき、戯曲が賞を受賞したということで、これを再演をしようじゃないかという動きがあるらしい。
それはいいな。
東京でもやりたいな、となっているらしい。
ぜひ、やりなやりな。
と思ってたら、次もわたしが演出らしい。
そりゃそうか。
しかし、それはまた、結構なプレッシャーだ。
なんせ100点満点の戯曲を演出しなければならないのだ。
80点の舞台であっても、20点のマイナスではないか。
それをマイナスしたのは演出家ではないのか。
誰かもっと偉い演出家に頼んでみてはどうか、と言ってみたが、却下となった。
「何言ってるんですか。上田さんでいいんですよ」と言ってくれた。
まあ、そう言うしかないだろうなとは思っていた。
めんどくさい演出家だ。

さあ、たいへんだ。
そんな大した戯曲、どう料理したものか。
あ、そういえば、もうすでに一回料理したんだったな。
・・・ま、でも、刺身で出します、刺身で。
いや、ま、あぶるくらいはするかも。
・・・わさび醤油、添えます。
なに言ってんだ。
そのくらいプレッシャー。
どのくらいだ。

やっぱ、評価の高い戯曲を演出する時って、どんな演出家でもこういう独特のプレッシャー感じるのかなあ。
このあいだピッコロ劇団に出演させてもらったんだけど、そこで天下の有名戯曲『真田風雲録』を演出した内藤さんも、プレッシャー感じてたのかな。
うん、あれは結構感じてたぞ、きっと。稽古の休憩中、俺にコソッと、「おい一軒、もしお前がこれを演出しろって言われたらどうするよ?」なんて言っていきたしな。「僕にさせるわけないでしょ」って答えたけど、「もし言われたら、だよ。しかも、面白くないと殺すって言われてんだよ」って・・・そのぐらいの意気込みでやったのかな。
ま、でもさすが、見事やり遂げなさった。
で、このお芝居が賞まで受賞したらしい。
まったくみんな賞ばかり取りやがって。

自分は生まれてこの方まったく賞なんて取った記憶がない。
小学校の時、なんの学級会だったかは全く忘れたが、みんなの前でしどろもどろに一生懸命意見を言った翌週、担任の先生から、「たくさん悩んだで賞」という賞を受賞したくらいだ。しかし、こんなのは受賞歴には入らない。
自分が賞をもらうより先に、高校演劇フェスティバルの審査員をして、演劇部の高校生に「上田一軒賞(演技賞)」などという賞をあげてしまったくらいだ。しかし、なんという名前の賞だ。私が名前を付けたわけではない。主催側が作った賞だ。朝礼で全校生の前でも発表されたらしい。なんだか申し訳ない。

それはさておき、『エダニク』だ。
しかし、『エダニク』を演出した時もたくさん悩んだし、次もやるとしたらたくさん悩むだろうから、「たくさん悩んだで賞」くらいは貰ってやってもいいかもしれない。

とにかく、もし再演となったら、皆さんぜひお越しください。

たしかにおもしろいです。


posted by うえだいっけん at 02:52| 大阪 ☀| 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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